インタビュー:ボディビル生稲 悦宏 様

トレーニングと減量を通じて糖質の大切さを痛感しました。けっきょく、身体は食べることで仕上がります。

2018年10月 全日本選手権(予定)
2018年8月 ミスター東京ボディビル選手権大会(予定)
2017年 東日本ボディビル大会総合優勝
2014年 東日本ボディビル大会マスターズ40優勝
2014年 日本社会人ボディビル大会マスターズ40優勝
2005年 日本社会人ボディビル大会優勝

ボディビルと出会ったきっかけを教えてください。

働き始めてから太ってしまったので、ダイエットがてら、先輩に誘われてスポーツクラブでバーベルを上げるようになったのがはじまりです。少しトレーニングすると筋肉がついて身体が変わっていく。それが楽しくて快感になってきました。22歳からボディビルを始めて、もう23年経ちます。

それまではボディビルなんて全然知らず、むしろ嫌な世界、怖い世界だと思っていました。ボディビル好きの先輩にビデオや雑誌を見せてもらっても、最初は抵抗感がありました。それが次第に格好良く見えるようになり、すっかりはまってしまいました。33歳で子どもができてボディビルを一度やめたこともありましたが、どうしてもやりたくなり、40歳で再開しました。

粉飴はどのようにお知りになりましたか。

粉飴は、アスリート用が出る4年くらい前から使っています。知り合いが粉飴を使っていて「粉飴はいいよ。コストパフォーマンスが優れている」と勧めてくれました。僕が使ったことがあったマルトデキストリンは2キロで3000円くらいだったのに、粉飴はその半分以下の金額で、なおかつ腹もたれがまったくしなかったんです。それ以来、粉飴を使っています。トレーニング前に20グラムくらい飲み、トレーニングの途中でBCAAと粉飴を混ぜて60グラムくらい飲み、トレーニング後に40グラムくらい飲みます。

粉飴を使うようになって、トレーニングのレベルが高くなりました。エネルギー切れしないんです。

減量における糖質の役割についてはどうお考えですか。

夜はジムが混むし、なるべく短時間で終わらせたくて、僕は早朝5時くらいからトレーニングを始めます。寝起きでエネルギーがないので補給が必要なのですが、固形物を食べると激しいトレーニングで吐き気がしてしまい、うまく集中できません。他社のマルトデキストリンを使ったこともあるのですが、どうも腹に馴染まず、消化が悪いような感じがしました。

それで、マルトデキストリンは合わないと思い、はじめのうちは何も食べずにアミノ酸だけでトレーニングしていました。しかし、アミノ酸だけだと20〜30分で身体が疲れてきてしまい、エネルギー切れを感じるんです。アミノ酸をどんどん追加しても、エネルギー切れには勝てませんでした。

また、アミノ酸だけだと、筋肉痛を感じなくなって、身体がどんどん変な方向に流れていく感じがするんです。異化作用というのでしょうか、筋肉が分解されているんだと思います。筋肉を分解させないためにBCAAを飲んでいるのですが、果たして本当に効果が現れているのかわかりませんでした。もちろん取らないよりは取ったほうがいいと思いますが、アミノ酸単体だけではどうしても筋肉が減ってしまいます。筋肉をエネルギーに変えようと、身体が動いているのだと思います。

粉飴を摂りながらトレーニングをすることで、異化作用を極限まで削って、なおかつ筋肉も成長していけるような良い環境になっていきました。効率よく糖質を取ることで、オールアウト、全部の力を出し切るようなトレーニングができるようになってきたんです。そうすると身体も変わってきます。トレーニング後の回復の早さも違いますね。

減量において糖質が重要だということですね。しかし、ダイエットをしながら糖質を取ることに抵抗感をお持ちになる方もいらっしゃると思います。

今、ローカーボや低炭水化物が非常に流行っています。たんぱく質しか取らなかったり、アミノ酸しか取らなかったりしていますが、それはかえって逆効果だと思います。身体の仕上がりも変わってしまうと思います。

また、糖質を取らない減量には一つ落とし穴があります。糖質をカットすると、1〜2週間で体重がどんどん落ちます。それで効果が出たと思ってしまうんです。でも、冷静に考えてみると、水分が排出されて体重が減っただけで、身体は変わっておらず、しぼんでいるだけです。

去年の8月の半ばくらいにボディビルの大会初戦があったのですが、その減量方法を採り、僕も粉飴をやめたことがあったんです。今思えばバカなことをしたものです。今年はローカーボでいこうと思い込んで、どこまで落ちるかやってみたのですが、けっきょく仕上がりませんでした。糖質を抑えてタンパク質ばかり取ったために、筋肉や脂肪が燃えてしまって、フラットな身体、凹凸の少ない身体に仕上がってしまいました。それから糖質カットはやめて、粉飴と米とオートミールを取るようにしました。それで、3週間後の東日本選手権までに絞ることに成功しました。絞れて、なおかつ体重は1キロくらい増えました。体重が増えて脂肪がなくなったんです。

そのとき、改めて糖質の大切さを痛感しました。身体にエネルギーが戻るので脂肪の燃焼も良くなり、脂肪が燃えた分プラス筋肉がついたわけです。破壊した筋肉を修復する作業にも、糖質が必要です。糖質を取ることで、練習にも身が入ったということもあります。糖質を取る前は毎日が苦痛でした。トレーニングも嫌になるし、仕事も嫌になるような状態でした。そこから思い切って勇気を出し、糖質を摂るようにしました。

減量幅が大きいほど、食べるのが怖くなってしまいます。でも、そこで食べるか食べないかで、仕上がりがまったく違ってきます。若い頃は食べなくても無理ができましたが、バキバキに絞った状態はつくることができませんでした。僕の中で、バキバキに絞れたことが過去に2回あります。32歳と去年の44歳のときです。その時期を冷静に見ると、しっかり食べていました。しっかり食べた年はバキバキに絞れているんです。面白いですよね。けっきょく、食べて仕上がるんです。

普段、どのような練習をされていますか。

練習はだいたい1時間半くらいです。典型的なボディビルのメニューで、部位に分けてトレーニングしています。火曜は足、水曜は胸、木曜は背中、土曜は肩、日曜は腕といったスケジュールで1週間で回るようにしています。月曜日と金曜日はオフで、何もしません。オンのときには、ほかに有酸素運動をしたり、ポージングを研究したりしています。

バーベルやダンベル、マシンも使用しますが、私は力がないほうなので、なるべく軽いものでトレーニングするようにしています。昔は重量にこだわって、200キロくらいのバーベルを担いでスクワットをしていました。関節を痛めてしまうので、今は使っても100キロくらいでゆっくりやるようにしています。

減量方法についてお聞かせいただけますか。

減量では、半年でだいたい25キロくらい落とします。オフのときに太ってしまうので、僕は減量幅が多きいほうです。私は元が肥満体型で、食べたいものを食べていると100キロくらいいってしまいます。だから、最初の10キロくらいまでは意外と簡単ですが、その後の10キロでやばくなってきて、最後の5キロは試練です。

減量幅が少なく、年間を通してストイックにキープされる方もいます。今は、オンとオフの差をなくすのが流行っているようです。減量がきつくなりますからね。でも、どうしても僕はそれができなくて、反動で食べてしまうんです。

カーボローディングをやってみたこともあるのですが、バッチリ合えば仕上がるのですが、僕はことごく失敗してしまいました。塩分や水の出し入れは身体に負担がかかります。それでたどり着いた結論が、「カーボローディングしない」です。鏡でいつも自分の状態を見ているわけです。その状態をキープして、そのまま糖質だけ増やしてやる。塩分もずっと控えめできているので、塩分を抜くこともしません。今は、そのままの調子で糖質だけ前日に上げるという方法にしています。その方法にしてからほとんど外さなくなりました。

ボディビルをやっていて良かったことは何ですか。

子どもが生まれたときはボディビルをやめていたので、「おまえのお父さんはデブだ」と言われていました。ボディビルを再開して身体が締まって、子どもの友だちが「すごい筋肉!」と言ってくれたのが嬉しかったですね。やっていて良かったと思いました。これでデブなお父さんの子だと言われないですんだなと(笑)。

ボディビルダーは見てもらえるのが幸せです。見て褒めてもらうのが一番好きです。そのために鍛えていますから(笑)。

ボディビルの競技を通して仲間の方々との交流はありますか。

仲間の影響はすごく大きいです。大会で会う友達や、Facebookで繋がったりしています。朝起きて、「今日はだるいな、今日は寝ちゃおうかな」と思う日もあり、毎日楽しくトレーニングしているわけでもなく、疲れているときもあります。とくに飲んだ翌日はだめですね(笑)。でも仲間がいるおかげで、「ぜったいみんな練習している」と思えますし、思い切ってトレーニングをすることができるんです。

今後の目標をお聞かせください。

今年の目標は、8月のミスター東京ボディビル選手権大会と10月の全日本選手権です。僕の夢は全日本の予選通過なんです。全日本は非常にレベルの高い大会です。今、ボディビルのレベルがものすごく上がっています。みんなバリバリに絞れているのに大きいんです。年齢的にも若手がどんどん出てきています。どこまでついていけるかわかりませんが、しっかりトレーニングしてやるしかありません。

また、将来60歳、70歳になってもやっていけるよう、ケガなく、老後もしっかり動けるくらいの体力を維持したいですね。生涯スポーツとして、楽しくボディビルを続けていきたいと思います。

生稲さんのお話で、改めて糖質の大切さを気づかせていただきました。これからのご活躍に期待しています。

インタビュー:ボディビル鈴木 宏子 様

医療従事者として自分が元気で健康になるためにボディビルに挑戦。 病院では女性が元気になるための情報を発信し続けています。

2018年
9月   日本社会人選手権大会
8月   東日本選手権
7月   ジャパンオープン
2016年
11月  第17回東日本ボディビル・女子フィジーク選手権大会 158㎝超級・オーバーオールで優勝
9月   第24回日本女子チャレンジカップフィジーク選手権大会 優勝
日本社会人選手権大会 優勝

ボディビルとの出会いを教えていただけますか。

私がボディビルに出会ったのは、仕事、睡眠、トレーニング時間、すべてが不規則な生活を送っていた頃でした。医療従事者という仕事柄夜勤があり、夜勤明けの生活リズムの崩れがとにかくひどかったんです。日頃、患者様に『笑顔で元気に過ごしてほしい』という思いで関わらせていただいていましたが、自分が疲れた顔で腰痛に悩まされながら仕事をしていました。現実では、夜勤明けは毎回ストレスから食い倒れていました。睡眠を取らない不規則生活は一番応えます。代謝も徐々に落ちて身体が重くなり、体調も乱れやすくなっていました。健康診断の結果も、中性脂肪とコレステロール値がどんどん上がっていました。医療従事者としてこれはだめだろうと(笑)。
介護福祉士として定年まで働く以上、自分自身を元気にしなければ、仕事も元気に続けることができません。自分の職として選んだ以上、その中で健康を維持していきたいと思い、40歳を機にフリーウェイトを始めました。最初は自己流でしたが、フリーウェイトをやることで、筋肉がダイレクトに刺激されるようになります。簡単に痩せることはできませんでしたが、身体のラインが変わってくるのは自分でもよくわかりました。そのすっきり感が面白くなって、トレーニング回数も増えていきました。
その後、この運動を継続して続けられるスポーツは何かと探していたとき、たまたま見たのが、当時全日本で優勝した今村直子さんのポスターだったんです。この歳でも自分の腹筋を見ることができるのかなと、ボディビルに挑戦してみたくなりました。ポスターで見た日本一の女性のような身体になりたい。それで初めて減量を試みました。

減量へはどのように取り組まれたのでしょうか。

初めての減量はやり方がわからず、食べないダイエットでした。ネットでいろいろ調べて、ケトン体ダイエット、糖質ゼロダイエットでいこうと思ったんです。どれくらい絞っていいのかわからず、まずは筋肉が見えるまで体重を落としてみようと、果糖から何から糖質はすべて抜きました。
「筋肉を元気にしながら減量するためには、糖質を取る」 雑誌にはそう書いてあったのですが、私は夜勤明けになると一気に代謝が落ちるので、糖質を取ることがすごく恐怖でした。脳が疲れているので、一口ご飯を食べると止まらなくなってしまうんです。睡眠を取らないことで脳からの成長ホルモンが出ない状態になり、そこで糖質を取ると、睡眠不足を補おうとして、脳みそが糖質一杯になる最大限まで血糖値を上げようとする。血糖値を上げればインスリンが出て下がり、すぐにまた空腹になる。半日以上食べっぱなしなんてことが、平気でできてしまいます。
それで、夜勤明けは糖質を一切取りませんでした。糖質を取らないとやっぱりへたってしまうので、最後は気力だけです。初めて挑戦した大会は、なんというか、身体がすごくフラットでした。筋肉自体に元気がないから、ノーマルに見えてしまうんです。8キロくらい体重を落としたので、細くはなったのですが、爪楊枝のような感じで凹凸感が見えませんでした。

減量には糖質も必要だったということですね。糖質制限をされてみて、体調における課題はありましたか。

オフは何でもありで炭水化物もしっかり食べますが、減量に入ったときの糖質の取り方が大きな課題でした。今は6分割ですが、以前は4〜5分割でトレーニングをしていました。夜勤前でも午前中にトレーニングをして、午後から仕事に入り、睡眠を取らずに帰り、また少しトレーニングをする。そこまでやりながら筋肉に栄養を入れることができないと、疲労ばかりが溜まってしまう。そうなるとよけいに減量が進まず、夜勤明けにはむくんでしまう。栄養の入れ方がわからずに悪戦苦闘して、いまいち絞りきれず、思うような結果も出てきませんでした。
私が減量に入るのは1月中旬くらいで、世の中の風邪が絶好調な頃です。職場にはインフルエンザやノロウィルスの患者様が多く来られます。夜勤前にトレーニングすると、筋肉が疲労することで免疫がガクッと落ちてしまいます。免疫が落ちた状態で様々なウイルスが多い環境に入るわけです。
私は、一見身体が大きくがっちりしているし、体力もあるし、風邪なんてひかなそうに思われるのですが、実は人一倍弱いんです。そんな弱い自分が見せられなくて、マスクを2重、3重にして仕事をしていました。何を食べたらいいんだろう。どうやったら根本的に免疫を上げられるんだろう。それも大きな課題でした。

粉飴はどのようにお知りになったのですか。使ってみていかがでしたか。

去年の秋、栄養について悩んでいるとき、小島さんに「勇気を出して、しっかりトレーニングができるように、トレーニング中に粉飴を入れたらいいのではないか」というアドバイスをいただきました。トレーニング中に糖質を入れると、脂肪には回らずにエネルギーに回ります。実際にBCAAと一緒に粉飴を取ってみたら、元気感が出ました。トレーニングをしっかり最後までやりきることができて、トレーニングの質自体が上がるのを体感することができました。疲労した筋肉を早く回復させるため、トレーニング直後に飲むプロテインにも勇気を出して粉飴を入れてみました。すると、翌日に体重が落ち始めるようになったんです。これは面白いと思いました。
それでも、今も夜勤明けには代謝にブレーキがかかります。普通のボディビルダーの方が3〜4ヵ月で減量するところ、私は6ヵ月くらいかけてやっと人並みくらいです。

糖質を取ることで体重が落ちるというメカニズムは面白いですね。糖質を取り始めて、他にも変化はありましたか。

粉飴によって、糖質を入れることに対する考え方が変わりました。普段の食事でも減量中でも、玄米などGI値の低い食材を少しずつ取るようになりました。トレーニング中にきちんと糖質を入れること、それによって元気になり代謝が上がるので、通常の食事でもきちんとご飯が取れるんです。
地味な減量幅ですが、今年はすごく元気です。減量を始めた、免疫が落ちた、風邪をひいた、停滞する、という流れが今年はありません。まったく風邪をひきません。そうするとトレーニングが思うようにできます。これは面白いですよね。ただ、それが最終的に今年の大会結果にどう繋がるかは、まだわかりませんが。

今は糖質制限ダイエットが主流ですが、糖質制限ダイエットは、最終的に生理を止めてしまうこともあります。女性ホルモンのバランスを崩してしまいますし、ボディビルの観点から言うと、肌つやを悪くしてしまいます。ボディビル競技ではなく普通のダイエットとして捉えても、キレイというよりおばあさん的な痩せ方になってしまいます。やはり、元気にきちんと食べる、糖質を取ることが大事だと思います。

鈴木さんのお仕事柄、周りの方にアドバイスされることも多いと思います。

私はクラブ活動を立ち上げて、体操教室をやっています。病院の中であれば部署を問わず誰でも参加できる体操教室を、月に1度開いています。食事はどういうものを取ったらいいのか、腰回り・お尻周りをどうやって小さくしたらいいのか、家でできる簡単な体操など、そんなことをお伝えしています。地味な活動なのですが、情報発信することで、実行する・しないは別として、皆さんの中に関心は少しずつ育ってきました。気がついたら、ハーフマラソンやフルマラソンに挑戦する方も出てきています。
そういった情報交換を病院の中でできるように目指しています。女性が元気にいきいきと働くために、まずは自分自身が発信源になれるといいですね。

今年のシーズンの目標などお聞かせください。

2016年、日本社会人ボディビル・フィットネス連盟の「日本社会人選手権大会」、「第24回日本女子チャレンジカップフィジーク選手権大会」にダブルエントリーし、どちらも優勝することができました。その後、「第17回東日本ボディビル・女子フィジーク選手権大会」の158㎝超級とオーバーオールで優勝させていただきました。
2017年は手を酷使しすぎて手根管症候群という病気になってしまい、その手術をしたので、勇気を出して1年お休みしました。
今年はどこまで復活できるかですね。目標としては、日本選手権に向けて頑張ろうと思っています。7月は石川県金沢で開催されるジャパンオープン、8月には東日本選手権にもう一度挑戦したいです。一度タイトルは取っているのですが、メンバーも変わりますし、層もより厚くなります。なんとか元気よく、このままいきたいですね。

鈴木さんの「健康に減量する」というお話は、多くの女性の関心事だと思います。ありがとうございました。

インタビュー:ボディビル岡田 隆 様

日本体育大学 体育学部 准教授

日本体育大学 体育学部 准教授。1980年生まれ。日本体育大学大学院体育科学研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。理学療法士。日本体育協会公認アスレティックトレーナー。日本オリンピック委員会強化スタッフ(柔道)。ボディビルダーとしても活躍しており、2014年の東京オープンボディビル選手権大会70kg級で初出場、初優勝。また2016年には、日本社会人ボディビル選手権大会において体重無差別カテゴリーで優勝している。

アスリートの体づくりに不可欠な糖質を粉飴で補う

ボディビルにおける最短効率のトレーニングをスポーツに取り入れる

岡田先生はボディビルで輝かしい経歴をお持ちですが、いつ頃から始められたのですか。

始めたのが遅くて、ボディビルの大会に初めて出場したのは2014年のことです。
ある学生がボディビルの大会に出たいという夢を持って、僕が教えている大学に入学してきました。僕自身、柔道選手だったので、補強のためのトレーニングは高校生の頃からずっと続けてきましたが、ボディビルはやっていなかったんです。トレーニングについては教えられても、ボディビルで勝つための指導は難しいと思い、自分も実際にやってみようと考えました。
彼と一緒に研究しながらボディビルのトレーニングと指導を行っているうちに、気がついたらボディビルダーになっていました(笑)。トレーニング歴としては22年くらいだと思いますが、ボディビルダーとしては3年くらいですね。

柔道の補強としてのトレーニングとボディビルのトレーニングは、やはり別物なのですか。

違いますね。細かい違いはたくさんありますが、それを一般の方にお話ししても伝わりづらいでしょう。ただ、ボディビルというのは、肉体づくりに特化した競技なので、柔道に生かせる要素は非常にたくさんあります。ここは、これまで柔道やそのほかのスポーツが取り入れてこなかった部分、つまり不勉強だった部分です。
ボディビルダーは体づくりのスペシャリストですから、そのトレーニングには最短効率のものが詰まっています。体をつくるために無駄なものを徹底的に排除しないと勝てない競技なので、とにかく無駄なものを排除していき、いいものがより良い形で残っている状態をつくります。そういうボディビルの要素をほかのスポーツにもうまく取り入れていくことで、結果が出せるようになると考えています。

糖質を活用することのアドバンテージ

アスリートに糖質が必要だということは一般にあまり知られていないような印象がありますが、岡田先生が指導されているスポーツの現場ではいかがですか。

僕が今、教えている日本体育大学(日体大)の学生たちもそうだと思います。糖質はスポーツ選手の体づくりに役立つどころか、むしろマイナスだと思っている学生も少なくありません。たぶん、「糖質制限ダイエット」が世間に出すぎた影響でしょう。あの方法にはいい部分もたくさんあるのですが、マイナスの情報が独り歩きしてしまって、糖質がまるで悪者みたいになっていますよね。
たとえば、僕がコンビニでおにぎりを買っていると、「え? おにぎりを食べるんですか?」と驚かれます。糖質について間違った知識を持っている学生が多いわけです。
なので、糖質は元気にスポーツをするためのガソリンであり、ガソリンを使い切った後にはガソリンを再注入して筋肉に元気を入れないといけないということを、柔道の日本チームには徹底して教えました。その成果は、昨年のリオオリンピックでの日本男子柔道、全階級メダル獲得という井上康生監督の偉業の一つの要因となっていれば嬉しいですね。

岡田先生はリオオリンピックで柔道と水球の日本代表チームを指導されました。初出場で金メダルを獲得した男子柔道90kg級のベイカー茉秋選手も、ボディビルのトレーニングを取り入れたと伺いました。

彼が成功したのは、間違いなくそのおかげだと思います。何と言っても、ボディビルジムの名門サンプレイの会員として、日本屈指のボディビル指導者である宮畑豊会長から指導を受けているからです。90kg級というのは、典型的なボディビルダーのような異常な筋量を有した選手が多く、日本人が勝つのは難しいといわれている階級でした。かなり過酷なウエイトトレーニング+栄養学的なアプローチがうまくいかなかったら体が壊れてしまう可能性もありますから、結果が出て本当に良かったと思いますね。
水球の日本代表もアジアチャンピオンになって、32年ぶりにオリンピックに出場しました。トレーニングや食事改革を受け入れて、トレーニングと食事、さらに水中練習の時間をうまくコントロールしてくれました。成果に少しでも貢献できていれば嬉しく思います。
やはり、運動と栄養というのは両輪であって、トレーニングを100点やっても栄養が60点だったら、60点しか出ないと思うんです。やはり、トレーニング100点、栄養100点を目指して積み上げていくからこそ、100点のパフォーマンスができるわけです。
体づくりをシリアスに取り組む子たちは糖質を活用することのアドバンテージをよく知っています。でも、まだまだ不勉強だったり意識が高くなかったりする学生も多いので、トップの選手たちが結果を出していくことで、糖質の重要性や正しい知識が広まっていけばいいなと思っています。
日体大でも(株)HプラスBライフサイエンスさんにサポートしていただいている部には、粉飴の入った段ボールが大量に積まれていますから、ほかの先生や学生たちが「これ何?」ってよく聞いてくるんですよ(笑)。僕が「これいいですよ」なんて言うと「ちょっともらっていい?」となって、粉飴がだんだん広まりつつあります。やはり、ボディビルや柔道の学生たちが使っていて結果を出しているのを見たら、ほかの子も使いたくなりますからね。最近ではカヌー部などにも広がっています。

糖質はむやみに避けるのではなく、大いに活用すべき

栄養学的なアプローチとしては、どのような説明をされているのですか。

人間の筋肉というのは車でいえばエンジンです。エンジンを動かすためにはガソリンが必要で、ガソリンになるのは三大栄養素の炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質しかありません。
今、「ケトジェニックダイエット」という、炭水化物を完璧にゼロにするダイエットが流行っています。脂質だけをガソリンにして動くというやり方で、この方法でもダイエットは可能ですが、人間の体は炭水化物と脂質をガソリンにしやすい性質を持っているので、両方をうまく使っていくのがベストだと思います。
スポーツをするには元気に動けなければいけませんし、食べて胃もたれを起こさないような食事のほうがいいわけです。その意味でも、炭水化物を避けるのではなく、大いに活用してほしいと思います。

ジョギングやフィットネス、ダイエットを含めて、スポーツに取り組む方が増えています。一般の方も、もっとこういう栄養のことを考えたほうがいいですよね。

人間である以上、栄養に気を使わなくていい人なんていないと思いますよ。粉飴を必要としない一般の方もいるとは思いますが、運動する方であれば間違いなく必要です。
ご飯や麺など炭水化物の摂取が多くて太っている人なら、先ほどの糖質制限ダイエットがハマると思いますが、日頃からバランスよく食べていれば、無理な糖質制限をしなくても痩せられます。
三大栄養素に要らないものなんてないはずですし、人間はいろいろなものを食べてきた歴史があって進化してきたわけです。それなのに糖質だけほとんどカットしてしまったら、短期間では効果が出ても、長い目で見たらリバウンドしやすくなるのではないでしょうか。
元気にスポーツをするためには、適切にガソリンを入れて使い切り、そして回復させることが基本です。そして、そのときに「どれくらい回復させるのか」を調整することが重要です。練習を100%やれないような栄養しか摂れていないとしたら、絶対にパフォーマンスは上がりません。

競技やトレーニングの内容によっても違うとは思いますが、パフォーマンスを上げるうえで、どれくらい糖質を摂ればいいのか、目安のようなものはありますか。

きちんとしたデータがないので、安易に目安を挙げることは控えたいと思います。運動の質・量や体質などによっても個人差があるでしょうし、1日単位で考えるべきなのか、もう少し短いスパンで考えるべきなのか、長期的な影響はないか、はっきりしたことはあまりわからないのが実情です。
ただ、摂る量の目安がわからなくて困っている方には、とにかく「体感すること」をお勧めします。たとえば、2時間の練習の中で、後半の30~45分のときに今までより元気にできているかどうか。まず、こういうことを考えてみてはどうでしょうか。
いきなりたくさん摂るのではなく、自分の状態を体感しながら、だんだん量を増やしていって、いいポイントを見つけるわけです。いっぱい飲んだからといって、100点が200点になるわけではありません。ガソリン補給にも上限はありますから。

トレーニングの質を高めるための栄養補給

良いトレーニングを行うためにも、まずは栄養補給のあり方を考える必要があるわけですね。

ガソリンとなる糖質の補給として、練習や試合の前に白米をたくさん食べるのは確かにいいのですが、激しい練習の後は食事を摂りにくくなります。僕自身、練習が終わった後にプロテインをいっぱい飲んでいたときは、ご飯が食べられなくなりました。知らず知らずのうちにご飯からのエネルギー摂取を減らしてしまうと、体づくりやパフォーマンスによくない影響を招いてしまいます。
また、トレーニングが終わると筋肉は太くなろうとします。言ってみれば、トレーニングというのは、その状態をつくるための手段のようなものなんですね。このとき筋肉を増やすために必要となるのがタンパク質です。
タンパク質は筋肉をつくりますので、そのタンパク質のもとになるアミノ酸を摂らないといけません。今はプロテインという形で摂ることが多いのですが、その吸収効率を上げるためにはインスリンというホルモンの作用が役立ちます。このインスリンを分泌させるうえで炭水化物(糖質)の摂取がとても有効なのです。
つまり、筋肉をつくるためのタンパク質を再注入するだけでなく、それにプラスしてインスリンの分泌をねらって、炭水化物(糖質)も積極的に摂っていくわけです。
一般の方はインスリンが分泌しすぎると糖尿病につながりますが、インスリンは酷使された筋肉に速やかに作用するため、スポーツ選手の場合、体のほかの部分にインスリンが過度に回って問題が起きるという心配はあまりありません。むしろそこは、糖質を味方につけてインスリンを利用してやる、という考え方をしたいところですね。

トレーニングの質を保つために大事なポイントはありますか。

選手自身もクオリティの高い動きができる準備を常にしておくべきで、トレーニング中の栄養補給についても考える必要があると思います。
柔道の場合、1日の稽古は2時間くらいですが、1時間はかなり良い質の動きができたとしても、残りの1時間は疲れて5割くらいの動きしかできないとしたら、稽古時間の半分はその中途半端な動きを覚える時間になってしまいます。稽古をただこなすことに意義を感じる人もいますが、むしろマイナスになる可能性もあるので、だったら帰って寝たほうがいいです。それに気づいていない人も多いですが、無駄になるだけですから。
逆に100%に近い動きを2時間まるまるできれば、ほかの人の2倍の稽古になるじゃないですか。それを1年続けたら大きな差になりますよね。
スポーツにおいては技術が非常に重要で、技術を習得するためには、長い時間、良い質の動きを続ける必要があります。1回2時間の稽古であれば、その時間をどれだけ使い切れているか、つまり最後まで集中できていることが本当に大事なんです。
やはり、「やらされる練習」じゃだめなんですね。毎日2時間一緒に稽古していても人によって伸び方に違いがあるのは、才能以上に「そこでちゃんとできているかどうか」の違いだと思います。
特に長い練習が必要な競技の場合、途中でどうしても集中力が落ちますから、随時、栄養補給として糖質を摂るのは、いい動きを保ち続けるためにも大切なことです。

栄養補給については、トレーニング前、トレーニング中、トレーニング後の3ポイントをきっちり押さえる必要があるということですね。

トレーニング前であれば、エネルギー源の炭水化物(糖質)として白米を摂ればいいと思います。ただし、トレーニング中やトレーニング後になると、消化吸収に使う血液が筋肉に回ってしまうので、固形のものを食べても消化吸収がうまくできません。
スポーツ選手にとって炭水化物はとても必要な栄養素ですが、ご飯、そば、パスタ、パンなどを練習中に食べるのはなかなか難しいものです。食べ物が胃に入るとお腹が痛くなったりすることさえあります。なので、摂り方の工夫が大事なポイントになってくるかと思います。
その点でも、粉飴のように水に溶いて飲めるものは使いやすくていいですね。練習中に少しずつ手軽に飲めるというのは粉飴の大きなアドバンテージだと思います。

リーズナブルでおいしくて元気になる。どんどん広めていきたい粉飴

粉飴はここ1年ほど、ボディビルダーの方々にかなり使っていただいています。女性のボディビル大会に伺ったところ、「粉飴を飲むと集中が切れない」ということをおっしゃってくださる選手がとても多くて驚きました。

そうなんです。セットが終わって休むときに、元気いっぱいだったら「よっしゃ、次すぐ行こう!」となりますが、粉飴を摂っていなかったら「もうちょっと休もう」となるかもしれません。自分でも気づかないうちに5~6%くらい集中力が落ちていて、気がつかないほどのちょっとした妥協が生まれたりする。そうやって知らず知らずのうちに練習の質を下げている可能性もあるわけです。
ここを詰めていく作業が選手にとっては非常に大事になります。こういう小さな差を埋めていく作業を毎日毎日積み上げていけるかどうか。それが競技での勝敗の境目になるように思います。
筋肉をものすごく使ったからといってすぐに筋肉がつくわけではないし、質の高い練習をしたからといってすぐにうまくなるわけでもない。栄養学的なアプローチというのは、1回で差が出るものではありません。でも、これを半年、1年と続けていけば、その分の上積みができることは確かです。だからこそ1回1回の練習を無駄にしたらだめなんです。

選手が粉飴を飲んだ後、明らかな変化を感じることはありますか。

すぐにわかりますよ、元気が出ますから(笑)。甘くてうまいから、一気に元気が出るのではないでしょうか。激しい練習をすればするほど、飲んだ効果を実感できます。
いろいろな摂り方があって、割ってチビチビ飲んでもいいし、疲れてきたところで一気に飲むのもありだと思います。サプリメントは効果の体感があまりないことが多いものですが、粉飴はいわばメシですからね。メシを食べたら元気になるでしょ? それと同じ効果が出ているのだと思います。

ほかの固形物に比べても、粉飴は吸収のスピードがまったく違います。また、非組み換え遺伝子の証明書や、残留農薬検査の結果も出しています。そういう意味では、ある程度の安全性も担保されているといえるのではないかと思います。

サプリメントに抵抗のある人は、商品の品質を気にする人が多いですね。肉を食べるのとサプリメントでタンパク質を摂るのとでは、栄養学的には大して変わらないのですが、サプリメントに使われる保存料が気になるようです。
そういう点で、今のお話はプラス要素になると思います。
それから、粉飴は値段がリーズナブルですよね。サプリメントや食事を極めようとすると、とにかくお金がかかるんです。特に学生アスリートの場合、お金をかけられないことでパフォーマンスが制限されているケースも多いので、こういう商品は本当に大事だなと思います。
粉飴の存在を知っている人は、その良さをよくわかっています。飲んだら本当に元気が出ますからね(笑)。ただ、日体大でも知らない学生が多いということは、世の中のほとんどの人は知らないということでしょうから、正しい栄養学の知識とともに、どんどん広めていかなければならないと思います。
正しい栄養補給によって「練習の質」が下がるのを食い止めることができれば、日本のスポーツ界はものすごいことになるはずです。これからは、もっともっとさまざまなスポーツシーンで粉飴を見られるようになるのではないでしょうか。

インタビュー:ボディビル小島 正裕 様

日本社会人ボディビル・フィットネス連盟
本田染工ボディビルクラブ

社会人ボディビルマスターズ(40歳)大会優勝、千葉大会優勝、東日本ボディビル マスターズ(50歳)大会優勝等の記録を持つ小島正裕さんは、主なトレーニングはほぼ自宅で行いながら、ボディビルもフィジークも行う万能型のビルダーです。

主な参加大会

2017年 関東クラス別大会 75kg超級
関東大会男子一般 マスターズ50
日本社会人大会男子一般 マスターズ50
日本クラシック大会 175cm超級
東日本大会 75kg超級

糖分(マルトデキストリン)は、以前から摂取されていたのですか?

以前は、サプリメントはほとんどアメリカから個人輸入していました。ボディビルダーであれば、糖分は必要な栄養素であることはみんな知っていますので、プロテインに溶かしたり、ジュースに混ぜたりして、それぞれが工夫して糖分を摂っていました。

小島様はどのように工夫されていたのですか?

私は、「プロテインアイス」を自分で作っていました。プロテインにカーボ(糖分)パウダーをまぜてアイスクリームにします。手軽に摂ることができますし、食べやすくなります。今は、カーボパウダーには「粉飴」を使っていますが、これがめちゃくちゃおいしいです。
毎日のトレーニングでは、「もうすぐアイスクリームが食べられる!」とアイスクリームをモチベーションにして頑張っています。(笑)

ボディビルはどのようなきっかけで始められたのですか?

私の兄も姉もスポーツマンでしたが、私は何もやっていませんでしたので、25歳のときにスポーツジムに通い始めました。28歳でボディビルを始めて、29歳のときに「自分でも大会に出られるのではないか」と思い、大会を見に行くつもりが、大会に出場することになってしまいました。初めて大会に出場したのですが、県大会の体重別で2位に入賞してしまいました。(笑)
これならと思って次も出場したのですが、あえなく予選落ちしました。このときは本当に悔しくて、このときの予選落ちの悔しさがバネになって、それからずっと20年以上続けています。

何が失敗の原因だったのでしょうか?

極端な減量が失敗の原因でした。栄養のバランスや摂り方など、まったく分かっていなかったのでしょうね。それからは先輩やコーチなどから勉強させていただきました。

最近、糖質ダイエットが流行っていて、糖質を摂らない方が増えていると思いますが、どう思われますか?

糖質を摂らないのはよくないですね。第一、身体が動かなくなります。そしてスタミナもなくなります。トレーニング後、部活後にプロテインだけ飲んでいる学生がいますが、私だったらコンビニのお握りを勧めます。そのほうが、エネルギー補給としてもよっぽどいい。また、女性の方にも糖質を摂りたがらない人がいます。基本はちゃんと食べることですが、時間の無い時はマルトデキストリン入りのプロテインを勧めたいです。

小島さんの栄養補給について教えてください。

私のトレーニング場所は自宅なので、今は週6程度トレーニングしています。食事は週に一度、日曜日にお腹いっぱい、目一杯食べます。これは減量中も同じです。タンパク質、脂肪、糖分、なんでも摂ります。そうすることで体が反応し、代謝が良くなります。
大会が始まるシーズンになると、大会用の体に絞るわけですが、このときも栄養とエネルギーのバランスを考えて絞らなければなりません。

やはり、糖分は必要ですね。

必要です。粉飴のような、マルトデキストリンの粉末は、自分流にアレンジできるのがいいですね。
好きな味のジュースでもいいし、ゼリー状にしてもいい、私のようにアイスクリームにすることもできます。私のアイスは本当においしいですから。(笑)
サプリメントを自分でデザインすることで、辛いトレーニングも楽しくなります。

インタビュー:東京ボディビル・フィットネス連盟 理事長宮畑 豊 様

トレーニングセンター・サンプレイ会長
東京学芸大学講師
江戸川大学総合福祉専門学校講師
東京YMCA社会体育専門学校講師

1941年、鹿児島県奄美大島生まれの75歳ながらいまだ現役で、数々の役職と名トレーナーをになう日本のボディビル、フィットネス業界の第一人者。
中学・高校で柔道の県大会で優勝するも、19才の時、脊髄分離症で1年間の寝たきり生活を経験。「自分で何とかするしかない」と決意し、ボディビルに取り組みます。それからは、全日本ボディビルコンテストをはじめ、国内外の数々の大会で、輝かしい記録を打ち立てます。
その後指導者となってから、さらに活躍の場は広がり、トップアスリートから、健康目的のトレーニングまで、その幅は驚くほど広い。現在は、トレーニングセンター「サンプレイ」を主宰。約1000名を超える会員が日々トレーニングを行い、その会員の中には、ボディビル大会の入賞者も数多く、宮畑理論への信望は厚い。

健康志向の高まり、競技カテゴリーの増加によって、ボディビル、フィジークの競技人口が増加。

近年ボディビルは、健康志向の高まりもあり、ボディビル、クラシック、フィジークなど、競技種目が増え、競技人口やたしなむ人たちも非常に増えています。
その立役者の一人として数えられるのが、宮畑豊会長。そして、この状況をさらに盛り上げようと、東京ボディビル・フィットネス連盟が50周年を迎えるにあたって、再度理事長としての職を引き受けられました。
あの長渕 剛さんをトレーニングされたことでも有名です。現在でも、専門のボディビルに加えて、全国屈指の高校野球の強豪校、オリンピック柔道のメダリスト、ほかにも相撲、柔道、ラグビー、レスリング、空手、ボクシングなど、実に様々な競技種目のトレーニングにたずさわっています。
今でも全国各地を飛び回り、トップアスリートのトレーニング指導を行っていますが、その指導で徹底されているのは、それぞれの競技、一人ひとりにあったトレーニングを提供していること。体幹や下半身を鍛えることの重要性は共通しているものの、一人ひとりの競技特性、個性にあったトレーニングを提供しています。
「同じ野球でも、投手もいれば野手もいる、下半身が弱い人も、力のある人もいる。一人ひとりすべて違いますから、それぞれの人に合ったトレーニングを教えています」
と、個人個人に対応することが必要だと説きます。

現在、トレーニングセンター・サンプレイでは、約1000人の方が、トレーニングをされています。オリンピックに出るようなトップアスリートだけではなく、一般のサラリーマンや主婦、学生の基礎的なトレーニングや高齢者の健康管理、さらに病気や怪我のリハビリテーションの方々までさまざまな方がサンプレイを訪れ、トレーニングをされています。
まさに、あらゆる人たちのニーズに応えるトレーニングを提供されており、これも、宮畑会長の「それぞれの人に合ったトレーニング」という考えそのものの結果なのでしょう。

糖分は非常に重要。エネルギーを補給するから元気が出る!

サプリメントに関しても造詣が深く、
「昔は、アメリカから輸入して高価なサプリメントを購入したものです。ほとんどがタンパク質でしたから、私は常日頃から黒糖を摂りなさいと教え、糖分の重要性を説明、指導してきました」
と宮畑会長は当時のことを語ります。黒糖を与えてきたと語るように、昔から糖分の重要性に気づき、タンパク質だけではなく、糖分もバランスよく摂るように指導されてきました。

「ボディビルをやる人たちは、どうしても、太りやすいというイメージがあるのか、糖分を摂りたがりません。しかし、エネルギーとして糖分を摂ることで元気な状態になるし、実際に、調子がいい、と言う選手もいました。今は、こういう粉飴のような商品がありますから、水に溶かして飲むことで、トレーニング中にも摂取することができます。糖分を効果的に摂取することで、トレーニング効果にも影響あります」
糖分を摂ることは、トレーニングには欠かせないようです。

そして、ボディビルに限らず、ラグビーのような非常に激しいスポーツでも、糖分をバランスよく摂ることは重要なことだと語ります。
「他の競技でも、たとえばラグビーのようなスポーツは、非常に大きなエネルギーを使います。そういうパワー、持久力、俊敏性、さまざまな要素が必要なラグビーのようなスポーツでは、特に糖分は重要です。エネルギー源になってくれます」
と語ります。

トレーニングのすべてを知り尽くした宮畑会長。元気になりたい、健康になりたい、怪我をしたくない、あらゆるニーズに応えるトレーニングを提供すると同時に、バランスのとれた栄養摂取は、何を置いても大切なことだと語ります。
「何事もバランスよく行うことが大事です。怪我をしにくい身体をつくるためにも、糖分も含めた栄養摂取には気を付けなければなりません」